宮崎県都城市にある東郷織物は昭和22年に東郷治秋と永江明夫(現代の名工)によって創業された織物工房です。
現在は谷口邦彦が代表を務め「薩摩絣」「大島紬」「夏大島」を主軸に、緻密な絣物の高級品からカジュアルな洒落絣を製造しております。
織 る
卓越した技しか許さない
30を超えるの工程から生み出される生地
職人の技から創造される
そのゆかしく秀美なもの
① 図案作成・糸の準備
原図やイメージを元に方眼紙に柄の設計を行います。昔は一点一点ペンで設計図を書いていましたが、現在は図案用のパソコンソフトを使って設計します。
この時点でどれだけの糸が必要か計算し、糸の用意をします。
② 糸繰・整経(いとくり・せいけい)
絹糸を小さな枠に巻き取ります。
設計図に合わせ、タテ糸とヨコ糸を決められた長さと本数を整経していきます。
③ 糊張り
天気の良い日に整経したタテ糸とヨコ糸を別々に、いぎす(海藻糊)で固め、日光で十分に乾燥させます。次の工程のしめばたまでにさらに乾燥させます。
④ 締め機による絣括り(かすりくくり)
経糸に木綿糸を使い、緯糸の絹糸をきつく締める。締めた部分に染料がしみこまないようにするための作業。図案に合わせながら木綿糸で絹糸を強く織り締めていきます。
⑤ 染色(藍染め)
藍甕(あいがめ)に何度も浸して染められる。他に梅、五倍子、よもぎ、黄はだ、桜染めなどがあります。
⑥ 準備加工
刷り込み染色:図案に基づいた色指定を見ながら、色をすり込んでいきます。およそ7センチほど織っては経糸をゆるめ、針で絣の柄を調整し、織りあがるまでに何回も繰り返されます。目破り、すりこみ、ばらさき、あげわく、仕上げなどの工程があります。
⑦ 手織り
「高ばた」という手織り用のはたで織り、7センチほど織ると、たて糸をゆるめ、一本一本丁寧に模様を合わせていきます。
柄や技量によりますが、一反織りあがるまでに約3ヶ月程、根気のいる作業となります。
⑧ 製品検査
幅や長さをはじめ、色ムラや絣の不揃いなど20項目にも及ぶ厳しい検査を受け初めて製品として認められます。
大島紬のできるまで(作業工程図)
「銀座のど真ん中で着られる」を意識した洒落た木綿の薩摩絣。
透け感やシャリ感が涼しげな正絹夏大島です。
日本が誇る織の着物、伝統工芸品 草木染め本場大島紬。
綿なのに絹のような着心地、最高級の単衣用長襦袢